KOHII PEOPLE #3 フレンチレストラン「なか田」:中田智之

福島県郡山市が誇る郡山ブランド野菜を使用したフレンチが味わえる「なか田」。そのオーナー・シェフが中田智之さんだ。中田さんは神奈川県の生まれ。小学校時代に父の故郷である郡山に移り、中学高校と市内で過ごし、料理の道へ。

高校卒業後に上京し、ミシュランガイド掲載のフランス料理店にてスーシェフを務めた。2014年、世界的に活躍するイタリアンの奥田政行シェフの誘いを受け、帰郷。奥田シェフが郡山でオープンする地産地消のレストランの料理長として経験を積んだ後、2019年に「なか田」を郡山にオープン。「知っている人がつくったものを、知っている人に食べてほしい」という想いを「知産知消」と名づけ、1日2組限定の「知産知消」型レストランを営んでいる。

調理や接客を含め、飲食店経営をすべて一人でこなす中田さんの生活はなかなかハード。そんな日々を乗り切るためにコーヒーは欠かせないのだとか。中田さんのコーヒーとの付き合い方を伺った。

「コーヒーは同じ豆でも気分によって舌で感じる味が変わる」(中田さん)

――中田さんにとってコーヒーはどのような存在ですか?

コーヒーは、気分によって味が変わるものであり、気分を変えたい時に欠かせない飲み物だと思います。

朝起きてその日を組み立てる時の一杯、仕入れから帰ってきて仕込みをやるぞ!という気合いを入れる時の一杯、賄いを食べた後の一杯、打ち合わせの時の一杯、作業ペースが落ちた時の一杯−−−。

その時の気分によって同じコーヒー豆でも舌で感じる味が変わります。 また、要所要所でリフレッシュしてくれる大事な飲み物です。

僕の1日は5時半スタート。起床し、前日に慌ただしく動き回っていたお店の厨房をカウンターに座って眺め、メニューを書きながら、まずは1杯目のコーヒーを飲みます。 豆は地元のロースターが焙煎している中深煎のアラビカ種。栽培が難しい品種で、その分香り濃く、酸もキレがいいんです。

ドリップはマシンで。ハンドドリップは休みの日にはやりますが、「これから戦争が始まる!」と、気合を入れるための1杯は、コーヒーマシンで落としたものでいいんです。 忙しいなかでハンドドリップをやると逆にストレスになり、コーヒーをおいしく飲めなさそうなんで……。笑

メニューを書いたあとは、仕入れに行く前にworkoutを毎日40分ほど。カフェインは脂肪燃焼にも抜群と聞くので、そういった意味でも朝のコーヒーは欠かせないですね。

ワンオペで飲食店を経営していて、朝5時半に起き、仕入れから仕込み、清掃、セッティング、メニュー組みと、慌ただしく1日がスタートします。営業中はドリンクサーブ、調理、生産者を伝える接客。営業後は、片付け、掃除、発注等の在庫管理、売り上げ管理などなど……。すべて一人で行っています。一つでもやらないと、明日の自分が大変なんで、「明日やろうは馬鹿野郎!!」というマイルールというか、生き方をしています。笑

ですが、コロナ禍で飲食店はかなりのダメージを負いました。売り上げもそうですが、メンタルもだいぶんやられて……。そこで、ランニングとworkoutを取り入れるようになりました。これも、「明日やろうは馬鹿野郎!!」という気合いで今は習慣化して、毎日続けられています。笑

メンタルもだいぶん回復しましたね。

――中田さんにとって「素敵な大人」とは?

素敵な大人……。「カッコいい」「オシャレ」といった見た目ではなく、「自分の時間の使い方が上手な人」かな。きっちり出来る人は夢があり、それに向けて自分の時間を有意義に使っています。 目標を掲げ、目的を持って行動している人は素敵ですね。

――1 日にもうプラスして5分あったら何をしますか?

1日にプラス5分……。1日48時間欲しいところですが。笑

余裕のある時間が生まれたとしたら、自分を客観的にみる時間にしたいですね。常に一人でやっているので、自分次第、すべて自己責任です。他とは違うことをしているのに、気づけないことだらけなんですよ。なので、普段から客観的な目で、「なぜ?」を自分に訊ねます。それにより、今まで当たり前にやっていた事が違っていた事に気づけて、時間短縮にもなるし、もっともっといい仕事をするという前向きな気持ちになっていると思います。

中田智之

フランス料理店「なか田」のオーナー・シェフ。フレンチをベースに、地元の生産者や食材との出会いを重ねる中で独自の地産地消スタイルを確立。都内のフランス料理店等でスーシェフを務めた後、山形県の地産地消レストラン「アル・ケッチャーノ」奥田シェフに師事。復興レストランのシェフを経験した後、2019年2月に1日2組限定の「知産知消」型レストラン「なか田」を郡山にオープン。

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